ブロックの正規表現の編集

このウィンドウのコントロールを使用してブロックの正規表現の定義と説明を編集します。ブロックの正規表現の目的の詳細については、ブロックの正規表現を参照してください。

説明

このフィールドでは、ブロックの正規表現の説明を提供します。

開始の正規表現

この入力フィールドには、無視する行のブロックを開始するための、行のすべてまたは一部に一致する正規表現を入力します。正規表現の構文の概要はページ下部にあります。

Information 行全体と一致する正規表現にする場合は、正規表現を ^(行の先頭に一致)で始め、$(行の終わりに一致)で終わります。

この入力フィールドの下にある状態テキストは、提供された正規表現の構文が正しいかどうかを示します。

終了の正規表現

この入力フィールドには、無視する行のブロックを終了するための、行のすべてまたは一部に一致する正規表現を入力します。正規表現の構文の概要はページ下部にあります。

Information 行全体と一致する正規表現にする場合は、正規表現を ^(行の先頭に一致)で始め、$(行の終わりに一致)で終わります。

この入力フィールドの下にある状態テキストは、提供された正規表現の構文が正しいかどうかを示します。

一致する開始行および終了行を変更のないブロックとして含める

指定された正規表現に一致する開始行および終了行を、無視する行のブロックの一部として処理させる場合は、このオプションをオンにします。これにより、Merge はブロックの内容だけでなく、開始行と終了行も含め比較目的全体を無視するようになります。

正規表現の構文

Araxis Merge で使用する正規表現の構文は、UNIX オペレーティング システムの多くのアプリケーションで使用されるものと同じです。正規表現を使用して、テキスト内で文字のシーケンスを検索できます。正規表現は、文字どおりに一致する単純なテキストと、特定の意味を持つ特殊文字から成ります。

以下に正規表現の例を挙げます。詳細については、正規表現のリファレンスを参照してください。

単純一致

apple という語を含む行に一致させる場合

apple

apple という語のみを含む行に一致させる場合

^apple$

空白に一致

完全に空、または空白とタブ文字のみを含む行に一致させる場合

^[ \t]*$

説明:

  • ^ は行の先頭に一致します。
  • [ \t]* はゼロまたは 1 個以上の空白またはタブ(\t)文字に一致します。
  • $ は行の終わりに一致します。

C++ コメントに一致

C++ スタイルのコメント(// に続けて行の終わりまで任意の文字が並ぶ)のみを含む行に一致させる場合は、次の式が使用できます。

^[ \t]*//.*$

説明:

  • ^ は行の先頭に一致します。
  • [ \t]* はゼロまたは 1 個以上の空白またはタブ(\t)文字に一致します。
  • // は連続する 2 つの / 文字に一致します。
  • .* はゼロまたは 1 個以上の任意の文字に一致します。
  • $ は行の終わりに一致します。

ソース コードの制御キーワードに一致

いくつかのバージョン管理製品では、テキスト ファイルに特殊なキーワードを挿入することができます。たとえば、Subversion では、$Date$ というテキストを展開して最終チェックインの日付と時刻を含めるようにします。異なるリビジョンのファイルを比較する場合、このようなキーワードを含む行はほとんどの場合一致しないので、無視することができます。C++ コメント行に出現する Date キーワードを無視する式は次のようになります。

^[ \t]*//.*\$Date:.*\$.*$

説明:

  • ^ は行の先頭に一致します。
  • [ \t]* はゼロまたは 1 個以上の空白またはタブ(\t)文字に一致します。
  • // は連続する 2 つの / 文字に一致します。
  • .* はゼロまたは 1 個以上の任意の文字に一致します。
  • \$ はファイルの終わりではなく、文字 $ に一致します。\ を文字の前に置くと、その文字はリテラルとして扱われます。正規表現として持っていた特別な意味はなくなります。
  • Date:Date: と一致します。
  • .* はゼロまたは 1 個以上の任意の文字に一致します。
  • \$ はリテラル文字 $ に一致します。
  • .* はゼロまたは 1 個以上の任意の文字に一致します。
  • $ は行の終わりに一致します。

関連する式:

  • ^[ \t]*//.*\$Archive:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$Author:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$Header:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$JustDate:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$Modtime:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$Revision:.*\$.*$
  • ^[ \t]*//.*\$Workfile:.*\$.*$

式の結合

式によっては、丸かっこ ()| 文字を使用して 1 つに結合できるものがあります。

(apple|^pear$)

説明:

  • ( は式のグループを開始します。
  • appleapple という語を含む行に一致します。
  • | は、前の式(apple)または次の式(^pear$)との一致を含む行に一致します。
  • ^pear$pear という語のみから成る行に一致します。
  • ) はグループを終了します。

この構文を使用すると以下のような大きな式を構成することができます。

^[ \t]*//.*\$(Date|Archive|Author|Header|JustDate|Modtime|Revision|Workfile):.*\$.*$

ほとんどの場合、式をできる限り短くした方が比較のパフォーマンスは良くなります。上の例は、次の例より著しくパフォーマンスが良くなります。

(^[ \t]*//.*\$Date:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Archive:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Author:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Header:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$JustDate:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Modtime:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Revision:.*\$.*$)|
(^[ \t]*//.*\$Workfile:.*\$.*$)